無料で相談できる消費生活センターや自治体の窓口

不景気が長引くなか、内職詐欺が増加中

訪問販売や電話勧誘販売、エステ、英会話学校などの売買契約に関するトラブルや、利用した覚えのないアダルトサイトからの架空請求、銀行などの偽サイトに誘導して暗証番号を盗み出すフィッシング詐欺など、消費者トラブルは至るところに存在しています。

トラブルの解決には、法律に関する多くの専門的な知識が必要とされたり、慣れない相手との交渉も行わなければならないため、泣き寝入りする人も少なくありません。

しかし、問題解決のために国民生活センターや自治体の窓口でアドバイスを受けたり、契約相手と交渉するときに弁護士などの第三者の力を借りることで比較的、簡単にトラブルを解消することも可能ですし、下に挙げる「クーリング・オフ制度」の対象商品・サービスなら、簡単な通知書一枚で契約解除が可能です。

国民生活センター(消費生活センター)…「国民生活センター」は、商品テストや、契約トラブルに関する相談を行っている独立行政法人です。また、都道府県各地には同様の活動を行っている「消費生活センター」が存在しています。契約トラブル、特に悪質商法や欠陥商品のトラブルについて、専門的な立場からアドバイスを受けることができます。

消費生活センターは「このトラブルはどこに相談すればいいのかわからない」という場合の相談先としてうってつけです。例えば、法律問題が絡み合う複雑な相談内容の場合でも、弁護士会などの適切な相談機関を紹介してくれますし、センターによっては弁護士をアドバイザーとして置いている場合もあります。相談は無料ですが、事前の予約が必要な場合もあります。

自治体の窓口…各都道府県、市区町村では「無料法律相談」として、主に弁護士による法律相談を事前予約制で受け付けています。また、法律相談とは別枠で「消費者相談」などの名前で契約トラブルに精通している消費生活相談員が相談を受け付けている場合もあります。まず、しく兆層損の役所や県庁などに電話で問い合わせてみるとよいでしょう。

弁護士…費用が発生しますが、弁護士に契約トラブルの解決を依頼する方法もあります。弁護士は法律知識の専門家ですので、アドバイスは勿論、トラブルが訴訟などに発展しても訴訟代理人として解決を任せることができます。

消費者を守ってくるクーリング・オフ制度とは?

トラブルが起きやすい訪問販売や通信販売などを対象に、業者が守るべきルールを定めた「特定商取引法」のなかに、「クーリング・オフ制度」があります。

急な訪問販売で浄水器を購入したり、シロアリ駆除の有料サービスなどを受けた場合、後になってから「なんであんな高額な商品を購入してしまったのだろう?」、「業者の巧みなセールストークに乗せられて、サービスを契約してしまったが、冷静になって考えると我が家には必要のないものだった」と後悔してしまうことは十分にあり得ることです。

制度の基本図

そんなときに、消費者の強い味方になってくれるのが、自分の行った契約を考え直し、一定の期間内であれば、無条件で契約を解除できるというクーリング・オフ制度です。民法では、一度契約を行ったら、その約束を守るという原則が示されていますが、この制度は原則に縛られることなく、消費者側から一方的に契約を解除できる特例的な制度です。

しかし、どんな商品・サービスでも無差別に契約解除が可能になれば、真面目にやっている業者は商売をするうえで厳しい立場になります。そのため、クーリング・オフ制度が適用されるためには、いくつかの条件が設けられています。

まず、その商品やサービス、権利の取引が特定商取引法や他の法律でクーリング・オフが認められていなければなりません。対象となるのは、訪問販売、キャッチセールス、アポイントメントセールス、電話勧誘販売、マルチ商法(連鎖販売取引)、特定継続的役務提供(エステ・語学教室・塾・家庭教師・結婚紹介サービス等)、クレジットローン契約、海外先物取引、1年を超える保険契約などがその代表例です。

次に、クーリング・オフの適用期間ですが、いつまでも可能というわけではなく、商品・サービスによってそれぞれ「契約書面の交付された日から○日以内」と定められています。週末ならば家族が揃って相談できるという配慮から、対象となる全ての取引で最低8日以上の期間が設定されています。

日数の計算は「法廷の契約書面が交付された日」からですので、契約の際に業者が契約書面を渡してくれなかった場合などは、基本的に期間が経過した後でもクーリング・オフが可能です。ちなみに先に挙げたエステ、語学教室、塾などの「特定継続的役務提供取引」の場合は、クーリング・オフの期間が経過した後でも「中途解約」ができる制度があります。

クーリング・オフの書面通知

クーリング・オフの手続きはハガキか内容証明郵便で行いますか、後々のトラブルを避けるためにも「いつ、誰が、誰に、どんな内容の書面」を郵送したかが、郵便局の記録に残る無いよう正面郵便を利用したほうが無難です。また、郵便局ではインターネットを利用して自宅のパソコンから24時間手続きが行なえる「e内容証明」という、便利なサービスもあります。

雛形

クーリング・オフの書面は上記のように自分で書くこともできますが、自分で書くのが不安という方は、行政書士などの専門家に代行を依頼することも可能です。地方自治体のサイトなどでも雛形を用意しているところが多いので、ネットで検索しても簡単に見つかると思います。

商品をクレジット契約で購入した場合にはひとつ注意したいことがあります。それはクーリング・オフの書面を販売業者に郵送しても、その事実はクレジット会社に伝わらないのが普通です。したがって、消費者はクレジット会社に連絡して、クーリング・オフを行った旨を説明して、今後の支払い請求を拒否しなくてはありません。

これを法律用語で「抗弁権の接続」といいます。抗弁権の接続を行うためには、販売業者に郵送した内容証明と同じ内容のハガキをクレジット会社に郵送すればOKです。この際、後々のトラブルを避けるたびに出したハガキのコピーをとっておくとよいでしょう。